Office Open XML (OOXML) や ZIP ファイル、そして EPUB ファイルは、他のファイルを内部に含むパッケージという意味では、すべて似たようなものです。XMLSpy の Archive View では、これらパッケージの内部構造を閲覧するためのビューが提供され、XMLSpy 内部から構造の修正や、パッケージ内のファイルにアクセス、編集を行うことができます。EPUB ファイルの場合、XMLSpy の Archive View からブラウザービュー内にて EPUB ブックを直接閲覧することができます。
OOXML はドキュメント、スプレッドシート、そしてプレゼンテーションの記述を行うためのファイル形式です。元々は Microsoft の Office パッケージのために開発されましたが、現在はオープンな ECMA 仕様になっています。
各 OOXML ドキュメントは、Open Package Convention に従った複数ファイルのパッケージになっています。パッケージは XML やその他のデータファイル(例えばイメージファイル)と、それらファイルの関係が記述されたリレーションシップファイルから構成されています。
OOXML ファイルの内部構造や、内部フォルダー、ファイル名の構造はドキュメントの種類により変化します。しかし、[Content_Types].xml という共通の XML 構造ファイルがルート部にあり、ドキュメントの種類により変化するディレクトリと、_rels、そして docProps の3つのディレクトリは常に存在します。例えば、.docx ドキュメントの場合、ディレクトリの名前は word になり、.xlsx ドキュメントの場合は、xl、そして .pptx の場合は ppt となります。
OOXML ファイル
|-- ファイル: [Content_Types].xml
|-- フォルダー: _rels
|-- フォルダー: docProps
|-- フォルダー: word/xl/ppt
•_rels フォルダーには rels.xml ファイルが含まれており、パッケージ内の様々なファイルが記述されています。
•docProps フォルダーにはドキュメントプロパティの記述を行う app.xml と core.xml が含まれています。
•word、xl、そして ppt フォルダーには、ドキュメントのコンテンツとなる XML ファイルが含まれています。例えば、word フォルダーには、ドキュメントのコアコンテンツとなる document.xml というファイルが保存されています。
(以下のスクリーンショットにある)XMLSpy のアーカイブビューを使うことで、OOXML ファイルのコンテンツの閲覧と編集を行うことができます。

画面の左側にあるフォルダービューには、パッケージ内のフォルダーが表示され、メインウィンドウにはフォルダービューで選択されているフォルダー内にあるファイルが表示されます。アーカイブビューを使えば、アーカイブからファイルやフォルダーの追加や削除を行うことができます。更に、アーカイブビューのファイルをダブルクリックして XMLSpy にて素早く編集を行うこともできます。
OOXML パッケージ内部にある XML ドキュメントは、標準的なスキーマをベースにしています。XMLSpy は OOXML ドキュメントに対してインテリジェントな編集機能をサポートしており、入力ヘルパーや自動補完、検証などの機能を使用することができます。
ZIP ファイルは複数のファイルを可逆圧縮の形で含むアーカイブファイルです。含まれるファイルの形式には様々なものがあります。XMLSpy のアーカイブビューを使えば、ZIP ファイルの作成、内部構造の修正や、アーカイブされたファイルの編集を行うことができます。これらの機能については、このセクション以下の ZIP ファイルサブセクションにて記述されます。
EPUB ファイルとはデジタル形式の出版物 (EPUB books) を配布するためのファイルの集合体のことです。Archive View では EPUB ファイルを開いたり、EPUB ファイルの作成、デジタル EPUB ブックのプレビュー、EPUB アーカイブのコンポーネントファイルを XMLSpy にて直接編集し、EPUB ファイルを検証、コンポーネントを EPUB アーカイブへ保存しなおすことができます。詳細については EPUB ファイルのセクションを参照ください。